水処理に関する用語集

このページでは、サイト内で使われている専門用語や一般的な水処理で使われている用語の説明をしています。50音で分類していますので、左側のインデックスから、お探しの用語を検索して下さい。

排除率
膜ろ過において、特定の溶質が、膜によって何%阻止されるかを示す値。

排除率が100%なら、膜はその溶質を全く通さないことになる。逆に、0%なら、溶質は原液濃度と同じ濃度で透過してくる。
発熱性試験
注射液中に含まれる発熱性物質(パイロジェン)の有無を、ウサギを用いて判定する試験。
発熱性物質
発熱の原因となる外来性物質。グラム陰性菌由来のエンドトキシンが代表的な物質である。発熱性物質で汚染された薬物が注射、輸液などによって体内に投与されると、様々な生物学的反応(発熱、悪寒、嘔吐、補体結合、他)を誘発し、患者の状態や、量によっては生命の危険を招く。
半透膜
溶質の大きさや性質の違いにより、膜を透過する速度が大きく異なる膜。この性質を利用して溶液の分離、精製、濃縮を行う。同じ材質で作ったフィルムに比べて、溶媒保持量がけた違いに大きく、一般に多孔質構造になっている。
非対称膜
半透膜の分離特性、機械強度を損なわないで、透水速度を大きくするために開発された膜構造で、孔径が膜の厚み方向に変化している。溶液に接する側の膜表面付近(活性層、通常厚さ0.1μm以下)のみが分離特性に必要な孔径を持ち、残りの部分(支持層)は、孔径が大きくて透過抵抗が小さく、透過水の流路と膜強度を保持する役割を果たしている。
平膜
平面状に製膜された半透膜。補強用の織布や不織布の上に一体形成されたものもある。
ファウリング
原水に含まれる難溶性成分や高分子の溶質、コロイド、微小固形物などが膜に沈着して、透過流束を低下させる現象。沈着が膜内に起こった場合は、目詰まりと言う。ファウリングは、膜ろ過の時間とともに進行する。膜面洗浄によって、ファウリングからどの程度、回復できるかはファウリング物質、膜、および、洗浄法によって大きく異なる。

【ファウリングに強い製品】
中空糸膜 - 膜モジュール(大型)
中空糸膜 - 膜モジュール(小・中型)
パールコン散気装置
ファウリングインデックス(FI値)
膜ろ過を行おうとする液が、膜にどの程度ファウリングを起こさせるかを示す半定量的な指標の一つ。孔径0.45μmの膜を用いて、圧力2.1kg/c㎡で、検液を15分間ろ過する。初期及び15分間経過時のろ過速度(f0,f15)を測定し、次式によって算出されたFI値がファウリングインデックスである。
複合膜
支持膜の上に別に膜素材で活性層を成形した半透膜。膜素材が同一ポリマーから成る非対称膜(特にRO膜)を製膜できる膜素材は限られている。そのため、UF膜の表面に、極く薄い活性層を種々の方法で形成した複合膜が開発されるようになり、バラエティーに富んだ膜素材が利用されるようになってきた。
浮遊物質(SS)
Suspended Solid(浮遊物質量)の略称。粘土粒子や微生物など水に溶解しない固体浮遊物のことで、水の汚染の指標として用いられる。水の濁り物質を濾紙で濾過し、重量を測定した量がSS量となる。
フラッシング
原液または水の流速を、一時的に急激に増大させて、膜面上に形成されたファウリング層や、ゲル層などの堆積物を原液排出側へ洗い流す、膜面洗浄の一種。
プリーツモジュール
原水流路用にスペーサをはさみ込みながら平膜を折りたたんだモジュールで、スパイラルモジュールと殆ど同じ特徴を有する。
フロック
液中に分散している微細な粒子がゆるく結合し、粗大な一個の集合体を形成することをフロキュレーション(凝集)といい、生成した集合体をフロックという。フロックは、高含水率で密度が小さく、わすかの刺激で分散したり、さらに凝集したりして、形状、粒径が変化する。
分画分子量
半透膜、一般にはUF膜において、膜が阻止できる最小の分子量をいう。即ち、分画分子量以上の分子量を有する溶質は、その膜で阻止される。ただし、各社のカタログなどに記載された分画分子量は、標準溶質の種類、測定条件、阻止されたとみなす排除率の値が各社で異なるため、厳密性を欠く。