Solution

排水処理・し尿・中水

分離膜や散気装置で汚水・排水の処理に貢献
環境負荷の低減はもちろん
産業廃棄物の削減や処理水の再利用を実現します

排水処理分野における分離膜

排水処理は、環境保護や公共の健康維持において極めて重要な役割を果たしています。河川や海洋への有害物質の流出を防ぎ、生態系を守ることはもちろん、排水に含まれる病原菌や有害化学物質を除去することで、人間の健康を脅かす感染症などの拡大を防ぎ、地域社会の安全を確保することができます。

分離膜を利用した排水処理は、特定の物質をサイズ(分子量)の違いによって選択的に透過させる特性を生かして、不純物を効果的に除去できます。この特性は必要な成分を残しながら濃縮することも可能で、有価物の回収や水の再利用を実現します。

このため、分離膜は排水処理において非常に効果的で持続可能な選択肢となり、環境保護や資源再利用の観点からも重要な技術となっています。

分離膜で出来ること

  • 01

    環境負荷低減

    • 放流できる排水基準を満たし水質汚染を防ぐ
  • 02

    コストダウン

    • 沈降分離と比較し処理工程を簡略化
    • 排水を減容化して廃棄コストを低減
  • 03

    資源の再利用

    • 排水を浄化し水資源を再利用
    • 排水に含まれる有価物を回収し再利用

分離膜による排水処理システムの特長

  • 化学薬品を使用せずに物質を分離

    薬品添加による環境への負荷が軽減され、処理プロセスの安全性も向上します。

  • 省スペースで運用可能

    分離膜システムはコンパクトな設計で、設置スペースを節約できるため、特に都市部や工場の限られた空間での運用が可能です。

  • 省エネルギーで持続可能性の高い処理方法

    蒸発濃縮などの従来の処理方法に比べてエネルギー消費が少なく、効率的な運用が実現できます。

  • オペレーションが容易

    分離膜システムは自動化が可能で、オペレーションが容易であり、定期的なメンテナンスも比較的簡単です。

排水分野の用途例

  • 1

    活性汚泥の固液分離

    従来の沈降分離と比較して処理工程簡略化が可能です。

    • 中空糸
    • チューブラー
  • 2

    工場排水の生物処理(曝気)

    微細気泡で散気し、酸素移動効率を向上できます。

    • 散気装置パールコン
  • 3

    水溶性含油排水の濃縮

    濃縮・減容化することで、産業廃棄物処理コストを削減できます。

    • 中空糸
    • チューブラー
  • 4

    凝集処理水の固液分離

    フロックを確実に阻止することで、凝集沈殿時間の短縮及び凝集助剤の低減が期待できます。

    • 中空糸
  • 5

    プロセス排水の有価物回収

    排水に含まれる有価物を分離回収し資源利用ができます。

    • 中空糸
    • チューブラー
  • 6

    工場プロセス排水を製造用水に再利用

    複数の膜処理を組み合わせて水の再利用を実現できます。

    • 中空糸
    • チューブラー
    • スパイラル

製品情報を見る

排水分野の適用製品

製品 処理対象物質 液質 用途実例
チューブラー型UF膜製品情報を見る 固形分・濁質 高濃度・高濁度・高粘度の液 排水の固液分離・し尿処理
チューブラー型NF/RO膜製品情報を見る イオン化物質 高濃度・高濁度・高粘度の液 重金属などイオン化物質を含む排水処理
中空糸型UF膜製品情報を見る 固形分・濁質 低粘度・低濁度の液 排水の固液分離・有価物回収
スパイラル型NF/RO膜製品情報を見る イオン化物質 FI値5以下の清澄な液 後処理に加えて水を再生
パールコン製品情報を見る 散気・曝気 とくになし 活性汚泥・生物処理槽の酸素供給・撹拌

分離膜は単体での処理だけでなく、様々な種類の組み合わせによって、求める水質を実現します。また原水に含まれる成分によって、最適な分離膜の形状や分画分子量が異なります。 当社ではお客様のご要望に適した製品を選定するため、評価テストを実施しています。

評価テストについてを見る

処理例

工場排水の濃縮による廃棄コスト削減

工場排水を膜処理することで、放流基準を満たした処理水は
河川または下水に放流可能となります。最終処分として産業廃棄物処理に出していた量を削減し、処理コストの削減につながります。

工場プロセス排水をろ過処理によって再生し再利用

工場プロセス排水処理設備に膜処理工程を増設することで、処理水の水質を高めることが可能です。特にRO膜はイオン化物質まで分離できるため、UF膜よりも高度な処理が可能で、処理水を再生水として中水や製造用水として利用できるケースもあります。*原水(排水)条件により再利用が難しい場合もあります。

製造プロセスにおける有価物回収

排水に含まれる有価物を膜処理によって分離し、濃縮することによって回収します。回収した有価物は生産ラインに戻したり、単独で販売するなど有効活用が可能です。また、処理水についても、水質によって製造用水に再利用できるケースがあり*、排水をロスなく活用します。中空糸型膜モジュールで採用実績があります。
*原水(排水)条件により処理水の再利用が難しい場合もあります。

当社の強み

  • 01

    日本国内唯一のチューブラー型モジュール製造メーカー

    • 排水のろ過・高濃縮に適したチューブラー型モジュールの製造販売を国内唯一行っているメーカーです
  • 02

    豊富な実績

    • 30年に亘る実績
  • 03

    膜モジュールだけでなく装置設計も

    • 膜処理を知り尽くした膜メーカーだから処理装置全体もご提案可能です