導入事例

化学

UF膜で機能性ポリマーを精製濃縮

クライアント名
化学メーカーA社様(関東某所)
業界
化学
導入製品
FS03-FC-FUS01C1

イオン交換樹脂と遠心分離で処理をされていましたが、さらなる生産効率化を求めて、弊社にご相談いただきました。
研究シーンで多く使われるイオン交換樹脂と遠心分離機ですが、スケールアップすると、その取り扱いや工程には手間がかかることが多くあります。
実生産の規模で処理する場合は、中空糸型UF膜装置を採用することで、工程の省力化・品質の安定化の両面で高い有効性を発揮します!

従来のポリマー精製・濃縮工程で抱える課題

機能性ポリマーの生産において、ポリマーの重合で発生した塩を脱塩する「精製」と、その後の「濃縮」の工程を効率化されたいとお考えでした。
従来製法として、脱塩精製はイオン交換樹脂、濃縮は遠心分離機を利用し、組み合わせたフローで精製・濃縮処理をしていました。
これにより3つの課題があり、より効率的な生産方法はないかとお悩みでした。

従来製法の課題
  1. イオン交換樹脂の交換頻度が高く、交換費用と作業負担が大きい
  2. 遠心分離は大量スケールの連続処理に適さない
  3. 遠心分離の遠心力によって成分が凝集しやすい



中空糸型UF膜によるポリマー精製濃縮方法とは

精製濃縮の工程改善として、UF膜を用いたダイヤフィルトレーション方式の装置をご提案しました。
加水とろ過を繰り返すことで、塩などの低分子の不純物を水と共に除去し、ポリマー純度を高める方法です。
目的の純度まで精製した後は、加水を止めて運転することで、水分だけが抜け続け、そのままポリマーの濃縮工程が開始できます。
電導度計やレベルセンサーを搭載すれば、精製→濃縮までの一連の処理を自動化でき、非常に効率の良い精製濃縮工程を実現できる装置です。

分離膜による処理、特に中空糸型の場合はクロスフローろ過のため、詰まりにくいことはもちろん、遠心分離などと比べて凝集しにくく、分散を保ったまま処理が可能です。
中空糸膜モジュールはお客様にて洗浄して繰り返し使用でき、交換する際も取り外しが簡単です。
装置自体もコンパクトなため、キャスター付きの可搬式とし、取り扱いの面でも簡便になりました。



導入前のラボ検証とUF膜モジュールの選定

導入までの検討段階では、弊社にてダイヤフィルトレーションのラボテストを行い、適した膜種の選定と、従来のイオン交換樹脂と同等以上の純度を確保できることを確認して進めています。
当時、機能性ポリマーの製造に分離膜を適用する事例は少なく、新たなチャレンジでしたが、検証で得たデータを元に検討を重ね、実装置の導入まで伴走させていただきました。

ラボテストでの測定結果
測定サンプル 電気伝導率
(μS/㎝)
ph

処理中の
平均ろ過流量

原液 7,900 2.2 -
3倍希釈液 4,100 2.4 -
1バッチ処理液 3,500 2.4 約34L/㎡・hr
2バッチ処理液 1,300 2.7 約55L/㎡・hr

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ラボテストの結果を元に、膜モジュールは「FS03-FC-FUS01C1」をご提案しました。化学分野ではPES膜をおすすめしています。

FS03-FC-FUS01C1の特長
  • 耐性の高いPES膜(耐熱98℃・ph範囲1~13)
  • 内径1.2mmの太径中空糸で濃縮時の粘性に対応
  • 接続部はヘルール式とねじ式でモジュール交換も簡便

▶MOLSEP 中空糸型分離膜モジュール



当社装置の導入メリットとお客様のお声

導入後のお話を伺うと、従来法に比べて生産効率が20倍になったとお喜びの声をいただきました。
また、導入時よりも生産量が増えたとのことで、装置の規模を拡大したいというご依頼もいただき、搭載する膜モジュールを1つ大きなサイズに変更しています。
膜モジュールの本数で処理量を設計しやすいことも、実生産で分離膜装置がおすすめであるポイントです。

導入後のメリット
  1. 精製と濃縮の2工程が1台の装置で完了
  2. 自動運転装置で生産効率が約20倍にUP
  3. 従来よりも精製後のポリマー純度が向上
  4. コンパクト&可搬式の装置でヒューマンエラー防止に貢献

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